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神奈川県小田原市の会計事務所
神奈川県小田原市飯田岡91-3
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個人事業者とサラリーマンはどっちの方が税金がオトクなのか?

どうも。走る税理士 鈴木一彦(@hashiruzeirishi)です!

良くお問い合わせを受けるのが
「フリーランスのような個人事業者とサラリーマンの場合、どっちの方が税金がオトクなの?」
と言うコト。

脱サラしてフリーランスになったものの、サラリーマンの時よりも税金の負担が大きくて手元にお金が残らない・・・
そのように思われている人も結構多いのではないでしょうか?

これは個人事業者とサラリーマンの「税金を計算する仕組み」がちょっと違うからなのです!

このネタのポイント
サラリーマンを辞めてフリーランスになりたいけど税金ってどうなるの?
個人事業者とサラリーマンとではどっちが税金がオトクなの?

まずは税金の仕組みを知っておこう!

個人事業者とサラリーマンではどっちが税金がオトクになるのか。
それを知るためには、まずはそれぞれの税金の計算をする仕組みをザックリと理解しておく必要があります。
ひとつ例を挙げて説明していきましょう!
個人事業者の方の場合、自分で収入を上げて行く一方で経費も自分で支払っていかなければならないので、サラリーマンよりも当然売上(収入)は多くあげなければなりません。
それに対してサラリーマンは、仕事の経費は会社が持ってくれます。
今回は個人事業主が売上1,000万円、サラリーマンの場合には年収ベースで700万円で考えていきましょう。
(税金だけ考たほうが理解しやすいので、健康保険や年金は省略します。)

一見すると個人事業主の方が収入は多く見えますよね。
はたして個人事業主の方が手元に残るお金は多いのでしょうか?

 

実際に税金を計算してみよう!

① 個人事業主の場合

ただ、実際には売上を上げるためには経費もかかってきます。

今回は1,000万円の売上のために必要経費が425万円かかっていたとします。

1,000万円ー425万円=575万円・・・個人事業主の利益

ということになりますよね。
そして青色申告で確定申告を行えば、青色申告の特別控除で最大65万円を控除することが出来ます。

ですので、実際には青色申告の特別控除を控除した510万円が税金計算のベースになります。

② サラリーマンの場合

サラリーマンの場合は、仕事の経費は会社が負担してくれますので個人事業主のような必要経費は基本的にはありません。

ただ、スーツを買ったりスマホを使ったりと仕事をしていく上では最低限かかる経費というのもありますよね。
そういった経費になるようなモノを考慮してあげないと可哀想だ・・・ということでサラリーマンでも一定額を控除する制度があります。

それが給与所得控除という制度。

年間のお給料の金額に応じて「この金額までは税金計算をするうえで控除して良いよ」という金額が決まっています。
サラリーマンは経費とか使っていなくても勝手に控除してくれます。
そこが給料という収入の最大のメリットですね!

今回のケースだと、年収700万円だと給与所得控除は190万円あります。
使っていなくても190万円分経費を使ったと同じとみなされるんです。

両者を比べてみると税金計算の基礎となる金額は同じ

この例でいうと①個人事業主と②サラリーマンは、税金の計算の基礎となる金額は同じ510万円になります。
(そういう結果になるように例を出しています)

社会保険料や家族構成などによって税金の金額は変わってきますが、同じ条件であれば個人事業主であってもサラリーマンであっても税金の金額は同じです。
独身で控除などがほとんどなかったすれば年間の所得税と住民税はだいたい100万円くらい。

ですので、税金の基礎となる金額が同じであれば、個人事業主でもサラリーマンでも負担する税金自体は変わることはないんですね!

 

実際に残るお金には違いがある!

じゃあ、「個人事業主だろうがサラリーマンだろうが一緒じゃん!」と思うかもしれませんが、実際のお金の流れは違ってきます

なぜなら、

①個人事業主の必要経費・・・実際にお金を支払っている
②サラリーマンの必要経費(給与所得控除)・・・実際にはお金が出ていかない

という違いがあるからです。

さきほどの図について税金以外の部分で手元に残るお金を考えていきましょう。

個人事業主は必要経費分のお金は出ていってしまっているので、手元に残るお金は10,000,000円-425万円ですから575万円。
(青色申告の特別控除65万円はお金が出ていきません)

それに対してサラリーマンの給与所得控除はお金は出ていきませんので、手元には700万円がそのまま残ります。

つまり実質的には

700万円-575万円= 125万円

サラリーマンの方がお金が残る計算になります。

こう考えると「サラリーマンの方が有利じゃん!」と思いませんか?

 

現実にはサラリーマンも経費が出ていくよね?

でも実際には、いくらサラリーマンと言っても働いていれば多少の経費が出ていきます。

スーツを買ったり、スマホのお金を支払ったり、自己啓発の書籍を買ったり・・・

そういった経費があるので給与所得控除が認められているわけです。
個人事業主であれば、そのような費用は必要経費の中に入っていますから、実質的な差額というのはもうちょっと小さくなっているでしょう。

ただ、いくら使っているとはいっても給与所得控除(190万)も使うことは考えにくい。
そういう意味ではやっぱりサラリーマンの方がオトク感はあるのかもしれません。

 

法人成りすれば両方のメリットを受けることができる!

こういう話を聞くと、個人事業主の人の中には

[voice icon=”https://suzuki-kaikei.net/wp-ver3/wp-content/uploads/2016/11/wakamono.jpg” name=”フリーランスH” type=”l”]やっぱりサラリーマンの方が恵まれているのかなぁ・・・[/voice]

と思う人もいるでしょう。

ただ、サラリーマンであれば仕事にスマホやマイカーを使っても経費になりませんが、個人事業主であれば仕事に使った分は経費にできます。
サラリーマンよりも経費の幅が広いのは、個人事業主のメリットの一つです。

このような個人事業主のメリットとサラリーマンのメリットの両方を受けることができるのが、「個人事業を会社にする=法人成り」という方法です。

個人事業を会社組織にすれば、これらの両方のメリットを同時に受けることができるんです!

ある程度、個人事業の規模が大きくなってきたら法人成をしてしたほうが手元のお金を残すことができるんですよ~

個人事業者が会社設立する判断基準は「売上」「利益」「×××」の3つです!

 

まとめ

会社を設立することの大きなメリットの一つが、サラリーマンのメリットである「給与所得控除」なのです。

こういった仕組みを知っておけば、少しでも手元にお金を残す方法を見つけることができますよ!

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神奈川県小田原市で税理士やってます♪
シンプル化&ITツールの導入で仕事を効率化するのが得意です。
トレイルランやマラソンも大好き。
今の目標は「トレイルランで百名山を制覇するコト」 です!

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