走る!税理士の仕事術

不適切会計なんて言葉、聞いたことが無い~東芝の粉飾決算~

世間のニュースを騒がせている「東芝の不適切会計」についての問題。ref_l

そもそも不適切会計って何なんでしょう?という感じです。
私も会計業界に携わって20年弱になりますが、「不適切会計」なんていう単語を聞いたことはありません。
ニュースの内容を聞いたり、先日発表になった第三者委員会の報告書を読む限りでは、明らかに「粉飾決算」としか言いようがありません。

なぜ、このような不適切会計というような言葉を使うのでしょうか?

 

過去に「粉飾決算」と報じられた事件と比較

過去に粉飾決算として報じられた事件はいくつもあります。
記憶に新しいのはライブドアや日興コーディアル証券、オリンパスなどの事件です。

その時に問題となった粉飾決算の金額を見ていくと

▼ライブドア・・・約50億円29ILBC41
▼日興コーディアル証券・・・約140億円
▼オリンパス・・・約1,200億円

今回の東芝で問題となっている金額は現時点で1,500億円を超えています。
しかも調査はまだ終わっていません。今後、この金額が増えていく可能性は十分あります。

ライブドアの場合には、経営者である堀江さんは有罪判決(実刑)も受けています。
今回の東芝の金額はそのライブドアと比較しても30倍も金額が大きいのです。

それでもマスコミは粉飾決算と言う表現を使いません。。

内容は明らかに粉飾決算なのに・・・

粉飾決算と言う言葉を使いたがらない理由は幾つか考えられます。

まず、東芝という会社が大きすぎるからということ。

直接勤務している人やその家族だけでなく、その関連企業や取引先まで考えれば何百万人という単位の人がこの会社と関わっているわけです。
その会社が万が一にも潰れるようなことがあれば・・・社会問題になることは必須です。
もちろん東芝という会社には6兆円を超える資産がありますので、今回の事件でそこまでの状況になるとは考えにくいです。
ただ、インフラや先進設備など国策に関連する業務も扱っている会社なので政府としても何とか穏便に済ませたいという考えがあからさまに伝わってきます。

次に考えられるのが、東芝がマスコミの大スポンサーであること。

まぁ、この部分に関しては東芝に限ったことではありません。
過去にも同じように大企業が事件を起こしたことがありますが、その時にもなかなか正しい報道がされてこなかったですしね。
サ○エさんがTVから消えてしまったら大変ですw
色々と遠慮することがあるのでしょう。

あとは株式市場に与える影響です。

東芝ほどの大型株式が監理ポストに入るようなことがあれば一大事です。
株価が2万円を切るようなことがあれば、経済政策だけで首の皮一枚繋がっている政府にとって大きな打撃です。
ただでさえ安保や国立問題で不支持が広がっているのに、これに加えて株価まで下がってしまったら政権が持ちません。

ただ、海外の投資家の日本企業の決算に対する信頼感はガタ落ちです。
ユーロ問題で日本に流れてきたマネーがどうなるのか・・・。

監査法人の責任はどうでしょう

私がもう一つ気になっているのは「監査法人の責任」です。29ILAV27

監査法人は、公認会計士などを中心として上場企業など一定規模以上の会社が作成した決算書が正しく作成されているかどうかチェックする業務をしています。
(今回の東芝の決算では、新日本有限責任監査法人という監査法人が監査を行っています。)

現在、監査法人についても会計監査の段階で不正の手がかりを見つけていたのではないかという意見も出ています。
むしろ、これだけ大掛かりな会計操作に関して気付けていなかったとしたら、公認会計士の会計監査制度自体が無意味ではないかとさえ思うくらいです。

もし、不正を知っていたのに見過ごしていたとしたら、間違いなく犯罪行為です。
もし、不正に気付けなかったとしたら、会計監査制度自体のあり方を考えなければならない事態です。

どちらに転ぶことでしょう・・・(;´Д`)
うやむやにはして欲しくないですね。

 

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