
この人口に2市8町は多すぎる
私の事務所の所在地は小田原市内にありますが、住んでいる場所は小田原市のお隣の大井町というところです。
都内で打ち合わせなどをしていると「お住まいはどちらですか?」と聞かれることがありますが、どうしても「小田原です」と答えてしまいます。
私は生まれも育ちもずっと小田原。
結婚したときに隣の大井町に引越しましたが、今でも実家は小田原にあります。
大井町と答えても良いのですが、たいてい東京都品川区の「大井町」に間違えられてしまいます。
いちいち説明するのも面倒くさいので、地元で話すとき以外は小田原と答えています。
こういう時に「地元の市町村って合併とかしないのかなぁ・・・」と思ってしまいます。
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神奈川県西部の自治体
自分が地元としている神奈川県の県西地域には、2つの市と8つの町があります。
▼二市
小田原市、南足柄市
▼八町
(足柄上郡)山北町、松田町、中井町、大井町、開成町
(足柄下郡)箱根町、真鶴町、湯河原町
これら二市八町は行政区域としてまとめられることが多いです。
小田原税務署や小田原県税事務所が管轄するのもこのエリアですし、消防組織も数年前に合併してひとくくりになりました。
農協も、このエリアにある「JAかながわ西湘」が担当しています。
警察組織は小田原警察が小田原市と足柄下郡、松田警察が南足柄市と足柄上郡を所轄していますが、そのうち一つになる予定で動いているようです。
微妙に食い違っているポイントも若干ですがあります。
ハローワークは小田原と松田にありますが、松田のハローワークはお隣の秦野市もエリアに含めています。
また、高校の学区も中井町は微妙に違ったようですが、神奈川県全体の学区割制が廃止になったのでそれはもう影響ないのかな?
ただ、そうは言ってもこの二市八町で括られているというのは事実です。
もし将来的に合併するとしたら、この二市八町が軸になることは間違いないかなと思います。
合併の動きはあったが・・・
平成の大合併で多くの市町村が合併していきましたが、神奈川も例外ではありません。
相模原では相模原市や相模湖町、津久井湖町、城山町などが合併して相模原市になりました。
ただ全国的に見れば、神奈川県内の自治体の合併は少ないです。
神奈川西部でも2000年代初頭には多くの合併に向けての動きもありました。
実際に真鶴町と湯河原町は合併直前まで行きましたが、真鶴町の反対で白紙に戻った経緯があります。
その後も合併に向けた動きが少なからずありましたが、なかなか前に進むことはありませんでした。
二つの自治体でも合併するのが難しいのに、10市町がまとめて合併するというのは相当にハードルが高いんでしょうね。
ただ、だからといって検討しなくていいかというとそうでもないかと思います。
同じ神奈川でも横浜・川崎は人口も地価も上昇していますが、神奈川県西部はジリ貧状態です。
消滅可能性都市にも挙げられていますので、もはや単独自治体で生き残っていくのは難しい問題かもしれません。
「合併すると自治体のサービスが落ちてしまう・・・」と懸念する声があるようですが、私はそうは思いません。
むしろ統合されることで無駄を省くことができると思うのです。
議員の数が多すぎる
例えば議員の数。
二市八町の市町村議員の数を合計すると153名にもなります。
この二市八町の人口を合計すると約37万人ほどですが、人口40万人の藤沢市ですら議員の数は40人もいません。
横浜市では1人の議員に対する人口が約42,000人ですが、県西エリアでは1人当たりの人口が約2,300人。
つまり人口割合でいうと20倍もの開きがあるのです。
もちろん人口だけで比較しても意味がありません。
面積が大きくなればカバーできる割合も変わってくるので、必要な数も変わってくるという考えもあるかと思います。
それではほかの都道県と比較してはどうでしょう。
長野県長野市は人口が約38万人。面積も県西地区の二市八町を合計したものより少し広いくらいです。
比較する相手としてはちょうどよいくらいかもしれません。山や森林の割合も同じくらいですからね。
この長野市の議員の数は39名です。約1万人に1人程度の割合です。
少なくともこの程度の人数がいればカバーできるということが証明されているのです。
今回は議員さんの数だけで比較してみましたが、合併による歳費削減などのメリットは大きいと思います。
デメリットの部分もあるかもしれませんが、合併に反対する多くの理由は「ノスタルジーと既得権益」なのではないかなと分析しております。
漠然とした「何となく不安」という気持ちだけで反対されている方も多いのではないかな。
ちなみに私は合併することに賛成派です。
この人口に2市8町は明らかに多すぎます。