
カード会社発行の利用明細は領収書の代わりにならない
先日、カードで買い物をした場合には領収書を発行しなくても良いという記事を書きました。
「でも、領収書が無いと経費にできないんじゃないの?」
「カード会社から毎月送られてくる「利用明細書」をとっておけば、カードを使ったときにお店からもらう「レシート」はとっておかなくても平気でしょ?」
というように思われている方も多いのではないでしょうか?
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カード会社の利用明細書は領収書の代わりにはならない
カードで支払いをすると、カード会社から利用明細書が郵送されてきますよね。
(最近のカード会社はネット経由で確認しないといけないところが多いですが・・・)
このような明細書には、いつどこでカードを使ったかという情報が入っています。
この明細書を見れば、カードで支払ったことが明らかに分かるので領収書はいらないだろう・・・と思うかもしれません。
でも、国税庁のサイトを見ると以下のような記載があります。
国税庁のサイトにこのような記載があります。
分かりやすく言うと、カード会社が発行する利用明細書は、実際に商品を販売したお店が作ったものではないので領収書の代わりにはなりませんよ!ということです。
でもそれではお店は領収書を発行する義務が無いので、領収書はどこでもらえばいいの?というお話になってしまいます。
そこで実際の取扱い的には、クレジットカードで払った際にお店が発行する「利用明細(お客様控え)」に
① 利用明細を発行したお店の名前
② 実際にカードを利用した月日
③ 購入したモノ
④ 販売金額
⑤ 利用した人(カードを使った人)
が記載されていれば、それは領収書とみなしますということです。
ですので、実務的には
(1)カードを利用した際にお店が発行した利用明細書(お客様控え)
(2)カード会社から送られてくる利用明細書(一覧表)
の両方をとっておいた方が良いということになっています。
所得税や法人税よりも消費税がポイントになる
実は所得税や法人税では、必ずしも領収書がなければ経費にできないということはありません。
実際にお金を支払った(経費を支出した)ことが明らかでありその支払いの内容が間違っていなければ、たとえ領収書がなくても経費にできるのです。
例えば、電車に乗るために切符を購入した時、領収書をもらう人はなかなかいないと思います。
そのような場合には、ちゃんとその旨を帳簿に記載しておけば経費として認められます。
カード払いの場合も同様です。
例えば、カード会社から送られてくる明細書のあいているスペースに、何を購入したかとか、何のための支出なのかということをメモしておけば、例えお店が発行した利用明細をとっていなくても経費として十分認めてもらえると思います。
要は、その支出の内容が経費であるということをちゃんと説明できれば問題ないということです。
(少なくともそのことで税務署から否認されたことはありません)
ただ、ポイントになるのが消費税です。
消費税の取り扱いにおいては、3万円以上の支払いの場合にお店が発行した利用明細がないと問題になるコトがあります。
(仕入税額控除というものを受けられなくなるかもしれません)
ですので、少し大きい買い物をカードで支払った場合には、必ずお店発行の利用明細はとっておくようにしましょう!
まあ、気になるようであれば両方とっておくほうがベターですけどね。
ちなみに個人の場合には領収書の保管期間は7年間、法人の場合には9年間です。
結構長い期間、保管しておかないといけません。
その保管方法について、少し検討されていることがあるのですが・・・。(-。-)y-゜゜゜
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