
温泉で湯治をしても医療費控除を受けることができる?
うちの家族は温泉が大好き。小学生の息子も温泉が大好きです。
「ディズニーランドと温泉、どっちに行きたい?」と聞いたら「おんせんっ!(`・ω・´)シャキーン」と即答する我が息子・・・。
人混みが苦手な親としてはありがたいのですが・・・ね。
温泉でゆっくりお風呂に浸かってのんびりすれば、たまった疲れも吹っ飛びますよね~♪
山の中を走り回った後でも、秘湯と呼ばれるような温泉に浸かれば一気にパワー回復です。
実はこのような温泉を利用した場合でも医療費控除が受けられるケースがあるって知っていました?
温泉はけがや病気にも効果がある
温泉に入ることでカラダを癒すことを「湯治」と言ったりします。
古くから温泉に浸かることで病気やけがを治すという考え方があることは皆さんご存知かと思います。
戦国時代の武将、武田信玄は山梨・長野などの温泉場を「隠れ湯」として開拓し、戦いで傷ついた兵士たちの疲れやけがを癒したと言われています。
小田原や箱根周辺にも数多くの温泉がありますので、こういった温泉場に疲れを癒しに来られる方も多いですね。
このように「温泉は病気やケガにも効能がある」ということは、科学的な根拠というよりも自分たちの実感で身に染みて分かっているわけです。
医療費控除を受けられるケースは限定されている
ただ、いくらけがや病気に効果があると言っても、すべての温泉の費用が医療費控除の対象になるわけではありません。
その辺のスーパー銭湯などではもちろんダメですし、温泉宿や日帰り温泉などの領収書ももちろんNGです。
医療費控除を受けることのできるケースというものは下記の要件を満たしたものに限定されています。
① 厚生労働所で指定された温泉利用型健康増進施設であること
② 医師が記載した温泉療養指示書に基づいて温泉療養であること
③ 終了後に温泉療養証明書を記載してもらうこと
④ 医療費控除の確定申告を行うこと
この要件を満たした場合にのみ、医療費控除の適用を受けることが出来ます。
温泉利用型健康増進施設とは
温泉利用型健康増進施設は全国に19か所あります。(2016年2月現在)
[blogcard url =”http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/undou04/02.html”]
神奈川だと江の島や三浦にありますね。
ここで利用した場合にのみ適用できるというコトになっています。
温泉療養指示書とは
温泉療養指示書とは、医師が「この人は温泉を利用すれば治療の効果がありそうだ」と診断した人に対して、どのようにすれば効果が出るのかというコトを指示した文書です。
これもあまり知られていませんが、医師の中には温泉療法医・温泉専門療法医という温泉治療に詳しい医師がいるのです。
(マイナーかもしれませんが、意外に多くの医師の方がこの認定を受けているようですよ)
下記のリンクに温泉療法医のことが詳しく書かれています。
身近なところにいられるかもしれませんよ?
[blogcard url =”http://www.onki.jp/”]
医療費控除を受けるためには、そういった温泉療法医などの指導の下で作られた温泉療養指示書に基づいて行われるプログラムを受診しなければなりません。
参考までに温泉療養指示書のひながたをアップしておきます。
温泉療養指示書
温泉療養証明書とは
温泉療養証明書は、上記のプログラムを終了後に発行してもらえる書類です。
これも指定施設で発行してもらうことになります。
温泉療養証明書
医療費控除を受けるための流れ
温泉治療で医療費控除を受けるためには、所定のプログラムをこなしていく必要があります。
代表例として、神奈川・藤沢にある「江の島アイランドスパ」を例にして考えていきましょう。
【適応要件】
・温泉療養が効果的な疾病、脳血管障害、糖尿病、高血圧などの生活習慣病で、温泉療養の指示がある方
・おおよそ1カ月以内に7日以上の利用がある方。(利用日数は通算可能)STEP1 医師を訪ね、相談する
※かかりつけ医師や施設の指定医師などの助言を受けて温泉療養指示書を作成。STEP2 「温泉療養指示書」を受け取る
※温泉入浴の方法や時間・回数が記載されています。STEP3 施設に行く
※認定施設に温泉利用指導者がいるので温泉療養指示書を渡す。STEP4 入会・施設で温泉療養を行う
※温泉療養指示書にしたがって、温泉利用指導者の指導が行われる。
指導料も控除対象。利用日数は通算可能。STEP5 施設で領収証・証明書を受け取る
※利用が終わり「領収証」と「温泉療養証明書」を施設からもらう。STEP6 医師を訪問し「温泉療養証明書」をもらう
STEP7 税務署で確定申告をする
上記のような流れですすんで行くわけですね。
[blogcard url =”http://www.enospa.jp/medical/index.html”]
費用はある程度かかります
ただ、利用するための費用はそれなりにかかります。
健康保険などの適用対象外ですので、かかる費用はすべて自己負担です。
上記の江の島アイランドスパの場合、メディカル会員などの月会費がかかります。
入会金100,000円に月会費が49,500円。
安い方の会員でも入会金20,000円に月会費10,300円。
それ以外にも利用料、指導料がその都度係る場合あるようなので、年間の負担額としては数十万円になりますね。
これだけの費用負担が賄えるとなると・・・やはりある程度収入のある方に限定されてしまうのではないでしょうか。
医療費控除は高収入者がトクする制度
医療費控除は「所得控除」という種類の税制です。
収入(所得)から控除を受けることのできる制度なので、簡単に言えば「所得が多い人ほど税額を少なくすることが出来る」制度なのです。
ですから、例えば年収が2000万円以上もあるような社長さんの場合には、所得税と住民税の税率を併せると50%にもなりますが、年収が400万そこそこの人の場合は所得税と住民税の税率を併せても20%程度です。
上記の温泉療養施設で年間60万円程度の出費をして医療費控除を受けた場合、高所得者の社長さんなら
(60万円-10万円)×50%=25万円
くらいの還付を受けることが出来ますが、所得が少ない人であれば
(60万円-10万円)×20%=10万円
くらいの還付を受ける程度となります。
語弊があるかもしれませんが、高額所得者は実質35万円で温泉療法を受けられるのに、所得がそれなりなら実質50万円の負担になるというコトです。
さらに突っ込んだ言い方をすれば、もともと税額が発生しないような低所得者の場合には控除も何も関係ありません。
高所得者の方が減税効果が高いというのが医療費控除の現実です。
まとめ
温泉に入ることは、癒しという面でフィジカル面でもメンタル面でもとても効果があると思います。
もし、これらの温泉の費用で控除を受けられると言ったらサイコーですよね。
ただ、年間で数十万するプログラムを一般の人が受診できるのでしょうか。
実質的にお金持ちしか受けられないプログラムを所得控除の対象にしてよいものか疑問が残ります。
さて、医療費控除は誰のための制度なのでしょうか・・・。
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【編集後記】
昨日はとても嬉しいお手紙を頂きました。
ちょっとバタバタしていてヘタレかけていましたが、また頑張れそうです!
【今日のトレーニング】
大丈夫になってきたかな?と思っていたのですが、やはりちょっとヒザに違和感があります。
ムリしない程度に間隔をあけてトレーニングしていきます。
【1日1新】 1日1新についてはコチラ
新しくオープンしたお店のおだんご(名前分からず)
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