
差し替え式の本は重くてデカくてジャマなのでやめました!
「差し替え式の書籍」と言うモノをご存知でしょうか?
差し替え式の書籍とは、本の内容に変更が生じた場合にその該当する部分のページだけを差し替えることができるモノ。
「加除式書籍」と呼んだりもしますね。
法律や書式集など、毎年のように内容がコロコロと変わってしまうものについて出版されていることが多いようです。
私も独立開業して間もないとき、相続に関する法令や書式についてはこの加除式の書籍を購入しました。
実際に2年弱使ってみたのですが、色々思うトコロがあって今月で利用をやめることにしました。
ムダを省くように見えて、実際はムダな部分のほうが多いと思ったからです。
差し替え式の書籍とは?
一般的な本の場合、その内容については編集や出版された時の情報に基づいて書かれています。
10年前に書かれた本であれば、10年前の情報に基づいて書いてあるというコトです。
当たり前と言えば当たり前のこと。
小説やエッセイなどのように、時間が経っても内容が損なわれないものであれば全く問題ありません。
ただ法律やビジネスのような話題については、毎年のようにコロコロと変わっているので、常に新しい情報に基づいたものでないとダメな分野もあるのです。
そのような分野のモノについては、常に新しい情報を得るためには毎年のように本を買い換える必要があったりするワケですよ。
その買い替えに対して、新しくなった部分だけを差し替えて常に最新の状態に保っておこうというのが「差し替え式の書籍=加除式書籍」というわけです。
加除式書籍は、登載されている法令・通達の改正や新しい事例の追加などにより、「台本」の内容に変更・補正の必要が生じた場合、その該当ページ部分だけを差し替える「追録」(有料)が発行されますので、常に最新の内容でご利用いただくことができます。
また、改正のたびに買い換える必要がないため資源保護にもつながり、環境に配慮した書籍です。
このように合理的で経済的な加除式書籍は、一度ご購入いただいた書籍をいつまでもご利用いただくため、長期使用に耐えられる堅牢な表紙で製本されております。
(新日本法規出版より)

差し替え式書籍のメリット
常に最新の状態を保っていられる
差し替え式書籍の最大のメリットは、常に本の内容を最新の状態に保っていられることでしょうね。
だいたい年に2~3回くらいのペースで、本の内容に変更が出た部分についての「追録書籍」というものが郵送で送られてきます。
「どの部分が新しくなって差し替える必要があるのか」という説明書きが入っているので、該当するページを抜いて新しいものに入れ替えていくわけです。
自分自身で差し替えるのがメンドウクサイという人のために、出版社から担当の人がやってきて代わりに差し替えてくれるというサービスもあります。
(自分で差し替えた場合には、ポイントをためて景品と交換してくれるサービスもありました)
この差し替えを行うことによって、本の内容を常に最新にしておくことが出来るわけですね。
例えば相続税の場合、住宅資金贈与の特例などの改正がありましたが、そういった部分について差し替えの書籍が送られてきたりしました。
紙の資源がムダにならない
差し替え式の書籍ですから、必要な部分だけ入れ替えればいいので全部を買い換える必要はありません。
古い情報の部分だけを廃棄すればいいわけです。
ですから、紙の資源がムダにならないという点ではエコでしょうね。
本の内容によって追録・変更されるページはバラバラですが、だいたい50~100ページくらいでしょうか。
差し替え式書籍のデメリット
重い、デカイ、ジャマ
何といってもデメリットは重くて分厚いコト。
1冊の分量で1,000ページ超えていますし、長期間使うことを前提としているので表紙も分厚いから重い。
図鑑や辞典のようなものをイメージしてもらえばよろしいかと思います。
その分だけ内容があるのかもしれませんが、普段使いするには腕の筋肉が必要です。
というか持ち歩くのはほぼ不可能なので、事務所にいる時しか調べることは出来ません。
場所も取るので、ミニマリストの私にとってはそれだけでも苦痛です。
値段が高い
値段が結構高いのもネックですね。
最初に購入するとき、本体の金額として10,000~15,000円程度の金額がかかります。
そして意外に高いのが追録分の購入費。
差し替えや変更があった場合に送られてくるのですが、だいたい1回につき3,000~5,000円くらいかかります。
年2回あったとすれば、毎年10,000円弱の維持費がかかるわけです。
毎年新しい本を買っていけば、結局それくらいはかかってしまうのかもしれません。
ただ、差し替え式書籍にしたところでコスト的にはほとんど変わらないか、むしろ必要ない変更分まで買わなければならないので割高かもしれません。
「追録を買わなければならない」という固定費を抱えてしまうというのはネックですね。
常に全てのことについて、新しい情報を置いておきたいという人には良いかもしれません。
ただ追録分だけ言い回しが変わっても、残りの分については過去のままなので、続けて読むとアンバランスなモノも多い。
であれば、新しい書籍を買った方が分かりやすかったりもします。
デメリットの方が多いのでやめた
この差し替え式の書籍については、仕事の仕方によって便利・不便が分かれてくるでしょうね。
私の場合は
▼ 常に情報にさわれるようにしておきたい
▼ モノは増やしたくない
▼ 新しい情報はスグに得ておきたい
というポイントが選択する際の条件としてあります。
差し替え式の書籍の場合、モノが重いので事務所に置いておくことしかできませんし、何より重すぎて本を開く気になれない。
実際に買って使ってみたものの、ちょっとした情報であればネットで調べてしまった方が早いし、内容も最新のことが多い。
本に書いてあることの方が正確性では勝っているかもしれませんが、調べ方によってはネットでも正しい情報を拾うことは出来ます。
必ずしも書籍の方が正しいわけではありません。
むしろ紙媒体になってしまっている書籍の方が情報としては古いことが多い。
ということで、今まで持っていた差し替え式の書籍はPDF化して、データをクラウド上に放り込んでおきました。
これでいつでも情報を引っ張るコトも出来ますし、必要な部分はスグにプリントアウトも出来ます♪
ちなみに新日本法規出版では、これらの書籍データをオンラインで扱うことのできるサービスも始めています。
この場合は月額800~1,000円の利用料で差し替え式書籍と同じ情報を得られるようですね。
これなら大容量の書籍データでクラウドの容量を消費することも無いので使えるかもしれません。
ただ・・・やはり値段がちょっと高いよ。
月額300円程度なら利用するのにな。もしくは月額2,000円で全ての書籍を読み放題、とかね。
まとめ
今後は色々なモノが電子化されていくでしょうね。
教科書や参考書も電子化されていますし、本も辞書も電子書籍の方がスタンダードになっています。
情報にいつでもアクセスできるというのはとても便利。
昔からの方法が決して正しいわけではないのですよ。
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【編集後記】
ちょっと仕事がひと段落したので、事務所の中の掃除をしました。
いらないものは割り切って捨てていくようにします。
【今日のトレーニング】
日曜日に久しぶりに30キロ以上というロングランをしたので少し筋肉痛です。
ただ、右ひざの具合がOKっぽくなってきたので、今度の週末のフルマラソンは出れるかも?
【1日1新】 1日1新についてはコチラ
加除式書籍をPDF化
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||