
その生命保険は本当に必要ですか? ~年末調整のタイミングで見直ししましょう~
10月に入ると生命保険会社などからハガキがくることがありませんか?
それは「生命保険料控除証明書」という書類です。
サラリーマンやパート・アルバイトで働いている方は、年末になると会社の方で年末調整という手続きをすることになります。
年末調整のときにこの控除証明書を添付して提出すれば、税金の控除が受けられるので還付金などが少しだけ多く戻ってきます。
「生命保険会社からいっぱい書類が届くんだけど、どれを出したらいいか分からない」
という声を聞くこともありますが、ちょっと待ってください。本当にその保険は必要ですか?
保険は決してタダではない
生命保険といってもいろいろなタイプの保険があります。
万が一の死亡事故などに備える「死亡保険」、病気やケガなどに備える「医療保険」、子供の成長などに備える「学資保険」など、目的や金額によっていろいろです。
死亡や病気、ケガなどのリスクというのはどんな人にとっても悩みの種です。
いつどんなタイミングで襲ってくるか分かりませんので、できる対策はしておきたいという気持ちは分かります。
ただ、だからと言ってやみくもに保険に加入していれば良いというわけではありません。
なぜなら、保険に加入するためにはお金が必要だからです。
医療保険は総支払額とリスクのバランスで考える
例えば、30歳の男性が毎月3,000円の医療保険に加入したとします。
万が一入院した場合には、1日あたり5,000円の入院給付金、がんの時には50万円の一時金が出ます、といった内容。
入院はいつするか分からないし、がんとかすごい治療費がかかりそうだから保険に入らないとダメかな・・・と思う人も多いですよね。
その気持ちはすごいよく分かります。漠然とした不安は誰にでもありますから…。
ただ、支払う保険料の金額と比較して考えてみるとどうでしょうか。
1カ月3,000円でも、1年にすれば36,000円、10年であれば360,000円、仮に60歳まで続ければ108万円です。
1日5,000円の入院給付で割ってみると、合計して216日の入院をするようなイメージ。
はたして30年間で216日も入院するかどうか・・・という風に考えると、本当に必要かどうかって思いませんか?
月払いの保険料で考えると金額は小さく感じます。
ただ、保険期間を通じた支払う保険料の総額で比べると、思っていたよりもバランスが悪いと感じることもあるでしょう。
保険はコストとリスクのバランスで考えなければなりません。
保険ではなく積立でカバーできないか
仮に同じ金額を30年間で積立したとすれば、入院さえしなければ60歳で100万円以上の貯金ができるわけです。
でも万が一・・・ということがあっても、10日入院しても50,000円です。
逆にこのくらいの金額であれば、あえて保険に入らなくても自身の貯金でカバーできるのでは?
もちろん、それぞれ皆さんの置かれている状況によって必要となる保険や補償額は変わってくると思います。
きちんと自分の置かれている状況を把握して、自分がどういった種類の保険が必要なのか、この機会にもう一度よく考えてみましょう!