
センセイと呼ばれないと怒る人たち~信頼関係を崩しているのはどっち?~
税理士であろうが弁護士であろうが、基本的には私たちの仕事というのはサービス業だと思うのですよ。
お客様の不安や疑問、自分ではどうしようもないコトに対してお手伝いをしてあげるコトが我々の仕事です。
もちろん法律に携わる専門家として、違法なことや倫理的にどうかと思うことに対しては助言やアドバイスをします。
時にはキツイことも言う必要もあるかもしれません。
ただそれらのことは、あくまでお客様のことを思うゆえの行動の結果だと思うのです。
「言うコトをきかせるためには、教える側が強い立場でいなければならない」
と勘違いをしている士業の人間も少なくありません。
そういう人たちを見るたびに「自分はこのようになってはならない」と反面教師にしています。
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税理士の分類は専門サービス業
サービスという言葉を調べてみましょう。
① 人のために力を尽くすこと。奉仕。「休日は家族に―する」
② 商売で、客をもてなすこと。また、顧客のためになされる種々の奉仕。「―のよい店」「アフター―」
③ 商売で、値引きしたり、おまけをつけたりすること。「買ってくだされば―しますよ」
④ 運輸・通信・商業など、物質的財貨を生産する過程以外で機能する労働。用役。役務。
(コトバンクより)
本来の英語の意味するサービスとは、上記の例の④の意味です。
税理士っぽく言うとすれば「役務の提供」という表現のほうがしっくりきますかね。
ですから、目に見える物や財などを販売するわけでなく、目に見えない知識やノウハウを提供するわけですから、税理士の仕事は「役務の提供=サービスの提供」になります。
つまり、税理士の仕事はサービス業になるわけですよ。
日本標準産業分類においても「専門サービス業」というグループになります。
弁護士や社労士なども含めて、士業全般がこのグループに該当します。
サービスのイメージが違う
ただ「サービス」という言葉のイメージが、本来の英語の意味合いとはちょっと異なって使われていますよね。
いまの日本においてはサービスと言うと、
「お金?・・・いいよ、いいよ。サービスでやっておくから」
というように値引いたりおまけしてあげたりするような意味合いの方が強いかもしれません。
または
「あの店はちょっとサービスが悪いよなぁ・・・」
というように、お店側がお客様に対して提供する仕事の質のような意味で使われるイメージもあります。
いずれにしろ、サービスを提供する側がお客様よりも立場が下であるというイメージの方が強いですね。
ですから、「自分はとっても偉いんだぞぅ!」と勘違いしているセンセイたちにとっては
「サービス業=お客と同等かそれ以下の立場」
というイメージの方程式が受け入れがたいんでしょうね。
サービス業は信頼関係の上に成り立つ
そもそも、根本的にどの業種、どの業界であっても、サービスのやり取りと言うのは「人と人とのやり取り」なわけです。
「教える方が強い」とか「金を払う方が偉い」というコトではなく、お互いの信頼関係の上に成り立っていると思うのですよ。
レストランに行けば、お客様は「美味しい料理をありがとう」と思うわけですし、シェフは「いつも食べに来てくれてありがとう」と思うわけです。
リラクゼーションサロンに行けば、お客様は「いつも癒してくれてありがとう」と思うわけですし、スタッフは「いつも来てくれてありがとう」と思うわけです。
ホテルに泊まれば、お客様は「素敵な時間をありがとう」と思うわけですし、スタッフだって嬉しいわけですよ。
良いサービスを提供するからお客様も喜ぶし、お客様は喜んでお金を払うわけです。
またお客様が喜んで払っていただけるから、サービスする側も「頑張らなきゃ!」と思って良いサービスを提供できるわけです。
この好循環が起こることを相手に期待する「信頼関係」があるからこそ、良いサービスが生まれると思うんですよね。
そして、その信頼関係があるからこそ、多少の厳しいことを言っても「この人はワタシのためを思って言ってくれているんだ」と受け止められると思うのです。
決してセンセイが偉そうにしているから「アイツは俺の言うことを聞く」ワケではないと思うのです。
自分も高校の部活の顧問はコワい先生でしたが、部活以外の時間は勉強とかのことも気にかけてくれていました。
交通事故に遭って病院に運ばれたときも、最初にお見舞いに来てくれたのはその先生でした。
色々と厳しい先生でしたが、サボらずに部活に行きつづけたのは信頼関係があったからだと思います。
まとめ
残念ながら私たちの税理士業界においては、いまだに「センセイ」と呼ばれないと機嫌を損ねる方も数多くいらっしゃいます。
お客様が顧問契約を解除したいというと、ふざけるなっ!と社長を呼びつけるヒトもいます。
税理士には「業務侵害行為の禁止」という規定があり、税理士がついているお客様に対しては営業活動をしてはいけないという暗黙のルールがあるのです。
ですから、なかなか自分をアピールすることが難しいんですよね。
でもお客様にしてみれば、もっと親身になって相談に乗ってくれたりアドバイスしてくれる税理士がいれば、そういう方にお願いした方が絶対メリットがあります。
内部で変な規制をかけるよりも、税理士同士がサービスの質を競い合って、お互いに切磋琢磨していくことが大事だと思うんですけどね。
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【編集後記】
いつもはアイスコーヒーに少しだけ牛乳を入れて飲むのですが、何を血迷ったか先に牛乳を入れてしまった。
こういうことってよくあるよね・・・(-_-;)
【今日のトレーニング】
お休み中・・・
そろそろ再開しようか検討中です。
【1日1新】 1日1新についてはコチラ
マクドナルドの名前募集バーガー
(うーん、個人的にはもういいかな・・・)
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