
租税教室の講師に行ってきました♪
昨日の午後、神奈川県南足柄市にある県立足柄高校で租税教室の授業を行ってきました。
今回は高校三年生40名ほどを対象とした授業です。
今年度は小田原高校、大井高校についで3回目となる高校での租税教室。
大人を対象としたセミナーの講師も務めることは多いですが、そういったセミナー講師とはまた違った難しさが租税教室にはあるのです。
Contents
租税教室とは?
租税教室は、小中高の子供たちを相手に
「税金は何で必要なのか?」
「税金はどういったものに使われているのか?」
ということを知ってもらうために、税務署などの税務当局や税理士会、青色申告会などが協調して行っている活動です。
税理士が従わなければならない「税理士法」という法律が昨年一部改正になったのですが、そのなかで「租税に対する教育への取り組み」というものが明文化されました。
つまり税理士である以上は、その責務として国民に対する税に関する情報提供や教育をしなければならないのです。
税理士会支部によって差はありますが、大なり小なりどの支部も租税教育には力を入れてきたようです。
学校側にも都合がある
そうは言っても、こちら側の希望だけで「租税教育をするから授業をやらせろ!」と学校に言えるわけではありません。
学校側にも学校の都合があるのです。
通常、小学校でも中学校でも高校でも、先生たちは年間のスケジュールを考えて授業を進めていきます。
(私も大学時代に教職課程をとっていたので、どのような形で計画を立てていく必要があるかある程度分かります。)
どういった内容をどの程度まで教えるかということを定めた「学習指導要領」というものノルマのようなものがあります。
その内容に従って授業を計画していきますが、そのノルマをクリアするにはかなり押し込み気味のスケジュール計画が必要になるのです。
ですから、そのカリキュラムの一部を削って租税教室に充てるというのは、先生たちにとっての「貴重なヒトコマ」を使ってしまうことになるのです。
上記のような理由もあって、租税教室が行われるのは年度末である1~3月に行われることが多いです。
年度末になればある程度年間の指導要領の進み具合も把握できていますし、授業が順調に進んでいれば「ヒトコマ」くらいは租税教室にあてたとしてもスケジュールに問題はないでしょう。
また、小学校では社会科の授業で税金を扱うのが6年生の2学期後半くらいなのだそうです。
学校側としても授業のタイミングとリンクさせたいでしょう。そうすると時期は年明け早々と言うことになります。
さらに高校受験や大学受験も控えています。
受験勉強と直結しにくい租税教室は、受験が終わった後にしてもらった方が良いというのが本音ではないでしょうか。
受験が終わった後であれば、一つの社会勉強として「外部講師である税理士に話を聞くというのも悪くない」
と思われる先生もいるかと思います。
私も学校の先生の立場であれば、租税教室をするんだったら年度末の方がいいなぁと思います。
税理士の立場としては年度末はキツイ
ただ・・・税理士にとっても1~3月の年度末という時期は、確定申告や3月決算法人などの対応などでメチャクチャ忙しいのです(-_-;)
正直、もう少し時間的に余裕のある時期に出来ればよいのになぁとは思います。
ちなみに今回の租税教室は社会科の授業では無く、国語の授業の一環として行われました。
租税教室を受講して「税」についての作文を書くという授業。
AO入試などの小論文対策の授業のようです。
目的が何であれ、税について少しでも子供たちに知ってもらえればいいと思います。
ちなみに租税教室を始めるときに、子供たちに「税理士って知ってる?」と聞きます。
答えは・・・ほぼすべての子供が税理士という職業を知りません。
まだまだ知名度は低いですね。
もっともっと税理士の知名度が上がるように頑張っていかないと!(=゚ω゚)ノ