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神奈川県小田原市の会計事務所
神奈川県小田原市飯田岡91-3
神奈川県小田原市の会計事務所

「B勘あり!」~税務調査の実態とは?~

ビジネスをやっていく上で何かと気になる「税務署」という存在。

普段なかなか接する機会が無いお役所なので、その内部がどうなっているかヴェールに包まれています。

知られていない部分が多いだけに、必要以上に不気味に感じていたり、恐ろしいところだと思っている方もいるかもしれません。

税務署で働いている人も自分から「税務署職員です!」なんて公言している人はいないですからね。

そんな税務署の中身がどうなっているのか知りたいと思いませんか?

そんな方にお勧めの書籍をご紹介します。

 

「B勘あり!」

今回ご紹介するのは日本経済新聞社から出版された「B勘定あり!」という小説です。

「B勘あり!」 単行本(ソフトカバー) – 2015/6/4ダウンロード

飯田 真弓 (著) 元国税調査官

これがB勘(隠し口座)っていうんや、おぼえときや!
元国税調査官(現税理士)が小説形式で書き下ろした税務調査の超リアルな実態。

大阪の小さな税理士事務所。新米税理士・岩崎美咲に税務調査の立会依頼が次々舞い込む。
裏ビジネスを営む豆腐店の妻、寂れた花屋の羽振りがいい息子、リフォーム店主の「特殊関係人」。
美咲の眼前に現れるのは、一癖も二癖もある人々ばかり。彼らはなぜ調査対象になったのか。
調査する側(調査官)、される側(納税者)、それぞれの「事情」で事態が進展していくと、裏には複雑な人間関係と金の動きがあり、そのすべてが結びついたとき……。
タレコミする人、される人の傾向、タマの選び方、外観・現況調査での着眼点など、税務調査の実態をベストセラー『税務署は見ている。』の著者が、税務署と納税者・税理士、それぞれの視点を踏まえて描く。なぜ不正は隠せないのか。すべての納税者必読の1冊!

*本書はフィクションであり、いかなる登場人物、組織・団体も実在はせず架空のものです。

(amazon.co.jpより)

税務署や税理士業界にはいろいろな隠語があります。

「B勘」とは税務署の隠語で裏帳簿のことを意味しているそうです。

本来、売上や経費などは現金出納帳や総勘定元帳と言った「帳簿書類」に毎日の取引を記録していくのですが、その本来作っている帳簿(A勘っていうのかな?)とは別につけている帳簿のことを「裏帳簿」と言います。

本来の売上が10万円だったのにもかかわらず、帳簿には7万円と記入して3万円の売り上げを抜く。
そして抜いた3万円については裏の帳簿に記入したり、商売に使っている通帳以外の銀行口座に預けたりしている。

要は「脱税行為」に使われている帳簿のことだと思っていただければ分かりやすいかと思います。

そんな裏帳簿の存在を税務署はどのようにして見つけていくのか・・・

著書の飯田真由美税理士は国税調査官として26年勤務した後に税理士として独立された方です。
ご自身の税務署での実体験をフィクションとして小説にしています。

私もこの業界に20年近くおりますが、税務署の内部のことや税理士事務所の対応など、結構リアリティある内容で書かれています。

税務署や税理士業界に興味を持たれている方なら読まれると面白いと思いますよ。

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個人的な感想

小説として読むなら、本のボリュームの割に登場人物が多すぎるので誰が誰だかわからないうちに終わってしまう感があります。
主人公が誰だか良く分からないので感情移入しにくい。

おそらく色々と盛り込みたい要素が多すぎたのかなぁという気がします。
小説というカテゴリーではなく、税務署の裏側や不正の発覚ルートを小説風に紹介したかったということなんでしょう。

なかなか表に出てこない税務署の内部状況を知ることができて面白いと思いますけどね。

自分は税務署OBの税理士たちの話も聞くことができますし実際に税務署の人たちとも仕事をしていますので、そんなに税務署自体にアレルギーはありませんが、一般の人たちにとっては「税務署=怖い存在」なんでしょうね・・・(´-ω-`)

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神奈川県小田原市で税理士やってます♪
シンプル化&ITツールの導入で仕事を効率化するのが得意です。
トレイルランやマラソンも大好き。
今の目標は「トレイルランで百名山を制覇するコト」 です!

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