
春と秋は税務調査の季節なのです!
「税務署がやってくる」と聞くと、戦々恐々としてしまう方も多いかもしれません。
普通に生活している人にとってみれば、税務署の調査とは縁がない人がほとんどだと思います。
会社を経営している人や個人で事業を行っている人にしてみれば、税務署の調査と聞くと「とてつもなく怖い人が来るのではないか?」と思われる方もいるのではないでしょうか。
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税務調査にもサイクルがある
正しく申告をしている人にとってみれば、税務調査なんて恐れる必要は全くありません。
それでも痛くもない腹を探られるようであまりいい気はしませんよね。
我々も余計な仕事?が増えてしまうので、税務調査はあまり歓迎すべきものではありません。
そんなみんなが嫌がる税務調査ですが、多い時期と少ない時期というものがあります。
税務調査のサイクルというものは、税務署の人事異動に大きく左右されます。
税務署において人事異動が行われるのは、基本的に毎年7月のはじめ。
一般的な会社の移動が4月初めに行われるのに比べると、税務署の異動は少し時期がズレています。
7月に異動になった税務署の調査担当職員は、前任者の引き継ぎを受けて調査先の選定にあたります。
調査の選定から実際の調査先への訪問、資料や実地の調査から最終的な結論を出すためにかかる時間は1ケ月から3ケ月程度。
年末から年明けの3月にかけては確定申告などで税務署が大忙しになります。
ある程度は忙しくなる前に調査にひと段落をつけなければなりません。
そういった事情を考えていくと、毎年8月~12月の前半くらいまでが調査のヤマ場ということになります。
また、年明けから確定申告が終わるまでの時期は、税務署も税理士も繁忙期。
ですからいったん税務調査も下火になります。
そして確定申告も終わる3月後半からふたたび調査が始まり、6月の異動の前までで区切りがつきます。
これらの一年のサイクルを考えると、税務調査の多い時期というのは
▼8月前半~12月前半
▼3月後半~6月後半
ということになります。季節的に言えば「春と秋」というところでしょうか。
必ずしも春と秋だけではない
ただ、これらの時期以外には税務調査が無いという訳ではありません。
例えば1月に税務調査をねじ込んでくる法人担当の調査官もいます。
相続税の調査などについては、季節的なものはあまり関係しません。
税務署の職員にも「これだけの数はこなさなければならない」というノルマのようなものがあるそうです。
(対外的にはそういうものはないことになっていますが、着手件数は発表されるのでやらざるを得ないですよね)
ですので、数がこなせていなければ時期に関係なく調査はすすめられます。
調査の割合は高くないけれど・・・
いつどんなタイミングで税務調査がくるか、ということは誰も予想が出来ません。
実際に調査に入る割合のことを「実調率」というのですが、法人は約5%、個人にいたっては約1%です。
(個人については事業をやっている方だけが対象ではないので一概に比較できませんけど)
単純な数値の割合から言えば、法人であれば「約20年に1回」という計算になります。
この数値を高いとみるか低いとみるか・・・。
いずれにしろ、いつ調査が来ても良いように書類などの準備はしておくようにしましょう。