
国家試験の受験者数が激減!国家資格を取得しても食べていけないのか?
国家試験である税理士試験は毎年8月前半に行われます。
今年は8月9日(火曜日)~11日(木曜日)に全国の会場で行われますが、その試験の受験申込者の統計情報が発表になりました。
若い世代の人口減の影響もありますが、国家試験離れの現状が数字となって表れています。
前年よりも受験者数が5%以上減少! 10年前との比較ではさらに!
国税庁のホームページに今年の税理士試験の受験申込者数が発表されていました。
平成28年度(第66回)税理士試験 受験申込者数(科目別・試験地別)
昨年の受験者数が47,000人ぐらいだったのに対して今年は44,000人。
割合にすれば6.6%の減少ですが実数値にすれば3,000人も減っていることになります。
10年前の受験者数が約66,000人ですから、10年前との比較であれば33%の減少。
ほぼ1/3近くも受験者数が減ってしまったわけですね。
受験者のメインターゲットである20~30歳代の人口規模が縮小しているとはいえ、1/3も減っているわけではありません。
これは完全に税理士という資格をとりたいというニーズが減少していると言えるでしょうね。
税理士以外の国家資格も受験者が激減
実は受験者数が減っているのは税理士試験だけではありません。
有名どころの国家資格を検証してみましたが、どの資格も受験者数は大幅に減少しています。
中小企業診断士以外はほぼ壊滅状態ですね。
超難関国家資格といわれる司法試験や公認会計士試験にいたっては受験者数が半減しています。
それだけ国家試験を受験して資格を取ろうという人が減ってきているということです。
なぜ国家試験の受験者数が減っているのか?
なぜこんなにも国家試験の受験者数が減ってしまっているのでしょう。
実際に資格を活用して仕事をしている私なりに考えてみました。
理由① 資格だけでは食っていけない
ひと昔であれば、弁護士や税理士などの国家資格があれば「一生食っていくのに困らない」と言われていました。
資格さえ取って事務所に電話を置いておけば、お客の方から寄ってくると言われていたのです。
実際、60~80歳代くらいの先輩たちの話を聞くと、10件のほどの小さなクライアントがあれば食っていけたと言っています。
もちろん現状では、その規模だと固定費を賄っていくだけで精一杯ですよ・・・。
たとえ弁護士などの資格を持っていても、キチンと営業をして顧客対応をしていかなければビジネスになりません。
また、「資格がある=仕事がデキル」ということではないので、資格さえ取ってしまえば仕事に困らないという時代ではないのです。
人生逆転を狙って資格をとるぞ!・・・というのは少々ムリがあります。
そもそも一発逆転狙えるような人は資格がなくても逆転できます。
理由② 勉強するお金や時間が無い
試験を受けるだけならだれにもできますが、試験に合格するためにはそれなりの投資が必要です。
特に必要になるのがお金と時間。
税理士試験などの難関国家資格に合格するためには、お金をかけずに独学で合格するのはかなり難しい。
やはり合格をするためには資格のための専門学校を利用するのが王道です。
資格の種類にもよりますが、年間で10~100万円ほどの授業料が必要になります。
また、専門学校に行くだけではダメです。
キチンと時間を確保して勉強をしなければなりません。
働きながら勉強をする場合、仕事との兼ね合いもあるのでなかなか勉強時間を確保するのも難しいかもしれません。
かといって仕事を減らせば、学校に行くための授業料も払えません。
こういった事情により、最初から受験を諦めてしまう人も多いかもしれませんね。
理由③ 苦労してまで資格を取ろうとは思わない
私が思う最大の理由はコレです。
難関国家資格ともなれば、ある程度は自分の生活や趣味を犠牲にして勉強しなければなりません。
好きな趣味も我慢しなければなりませんし、家族や友人、恋人などがいる方は周りにも迷惑をかけてしまうかもしれない。
▼ お金も時間も費やしてその資格を取る先に何があるのか・・・。
▼ はたしてそんな苦労をしてまでも資格を取る意味があるのだろうか・・・。
▼ 資格があっても将来が約束されるわけでは無いのに・・・。
少子高齢化の影響で、どの業界であっても「若くて能力が高い」人材はノドから手が出てくるほど欲しい時代。
まして国家資格をとれる能力がありそうな方は、たとえ資格がなくても厚遇されます。
そんな時代の中で犠牲を払ってまで資格を取ろうと思う方は減ってきているのでしょうね。
まとめ
確かに「資格=成功」という方程式は成立しなくなってしまいました。
ただ、だからといって資格の価値が無くなってしまったというワケではありません。
国家資格があるからこそ得られるビジネスチャンスというのもかなりあるものです。
特に税理士や弁護士、司法書士など歴史のある国家資格の場合、歴史があるがゆえに安定しているビジネスモデルがあります。
もちろん、このモデルの上でのほほんとしているわけにはいきません。
ただ安定して収入を得られるモデルが既にあり、そのビジネスモデルを守ってくれる「資格というファイアーウォール」があるのは大きな強みではあるのです。
「独立したい!」という夢をかなえるには、資格を取得するのはまだまだ近道ですよ。
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【編集後記】
1年3ヶ月ぶりに箱根ロープウェイの全線運行が再開します。
立ち入りが規制されていた大涌谷エリアも入れるようになるので観光客も戻って来ることに期待!
【今日のトレーニング】
今朝は5:00/kmペースで11kmほどのラン。
昼間は蒸し暑いですが朝は涼しいです♪
【1日1新】 1日1新についてはコチラ
ポケモンGO!
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