
理論暗記をするための3つのコツ~アウトプットが大事~
1月の終わりから2月にかけては大学受験のピークの時期です。
お客様に学習塾を経営されているところがありますが、この時期は教える先生たちにとっても緊張するそうですよ。
受験勉強などをしていくうえで、どうしても欠かせないのが「暗記」というテクニック。
英単語や数式、歴史の年表など覚えなければならないことっていっぱいありますよね。
高校や大学受験だけではなく、社会に出てからも様々な資格試験などにおいて暗記重要な勉強法です。
そして、数ある国家試験の中で特に暗記が重要なファクターとなっているのが「税理士試験」だと言われています。
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税理士試験の税法科目は暗記レベルで合否が左右される
税理士試験は会計系の科目2つと税法系の科目3つの合計5科目の試験に合格する必要があります。
それぞれの科目には特徴がありますが、基本的に税法系の科目については「計算問題+理論問題」という構成。
この理論問題というものは、出題される問題に対して文章で解答していくもの。
例えば第55回の相続税法の試験問題はこのような問題です。
相続税法では、相続税について申告書を提出した者又は決定を受けた者は、その申告期限までに分割されていない財産又は分割されている財産について、その後、一定の事由が生じ、相続税の優遇措置の適用ができることとなったことにより、その申告又は決定に係る相続税額等が過大となった場合には、更正の請求をすることができるとされているが、その優遇措置を列挙し、その事由を簡潔に説明しなさい。
はい・・・勉強していない人にとっては全く意味不明な内容の文章かと思います(-_-;)
このような文章題の問題が出された場合には
①その問題の結論を書く
②その結論の根拠の概要を書く
③その結論の根拠となる法律上の根拠
という流れで回答を構成するのが王道の解答方法です。
①と②については自分の言葉で書いてもスムーズな解答ができますが、③については自分の言葉で書くとすれば、よほどの文章力が無い限りは時間内に解答をつくることは難しいのが現実。
実際の試験問題は上記のような問題が2~3個出題されます。
逆算すると1題あたり15~20分で解答を作らなければなりません。
しかも正確性が要求されるので、ここで点数を稼ぐためには「根拠となる法律をいかに覚えているか」ということが重要なポイントとなってくるのです。
おかしな話かもしれませんが「法律を丸暗記することが最大の合格への近道」とも言える試験内容になっているのです。

覚えていることで無ければスラスラ書けない
「暗記は苦手だな・・・((+_+))」という人も多いかもしれません。
ひたすらに一字一句を覚えていく作業と言うのは、正直言って楽しいものではないです。
ただ試験で結果を出すためには、暗記は不可欠の勉強法でもあるので避けては通れません。
みなさんが苦労している中、自分は暗記は得意なほうだったと思います。
資格学校の実力テストや模擬試験などでも、理論問題については常に上位の方でした。
その最大の理由は「根拠条文がある程度早いスピードで書けたから」ということ。
理論を書くのに時間が足りなかったという経験はあまりありません。
(早く書くことを意識し過ぎたせいで、字がかなり汚くなってしまいましたが・・・)
理論を早く書くためのコツは手を停めないことです。
手を停めないためには、次に書くことがすでに頭の中に入っているというコト。
そのためには考えながら書いていてはダメ。覚えていなければなりません。
次から次へと言葉が出てくる吟遊詩人のような人ならともかく、一般人は覚えていなければスラスラかけませんよ。
覚えている歌なら鼻歌で歌えますが、即興で歌詞を作って歌うなんていうことはなかなか出来るものではないのです。
暗記のコツはアウトプット
私も税法科目の暗記には相当苦労しましたが、最終的にはどの税法科目も同じような暗記方法をしていました。
結論から言えば「暗記のコツはアウトプット」だということです。
つぶやく
暗記の際には専門学校の理論用のテキストを使っていました。
TACで言うと理マス、大原で言うと理サブというものですが、目で覚えた後にひたすらに声に出してつぶやいていました。
傍から見たら何か呪文を唱えているような人に間違われるかもしれませんが、ひたすらに声に出してアウトプットしていましたね。
ひどいときは声がかれて喉がガラガラになってしまいましたが、それでもブツブツブツブツブツブツブツブツ唱えていました。
横で聞いていた嫁さんは、私がブツブツ言っていたおかげで
「結局、税務署長がOKだせば何でもアリなんでしょ」
と思っているようです。(-_-;)
(宥恕規定「ただし、税務署長がやむを得ないと認めるときはこの限りではない」というくだりが何度も出てくるので・・・)
子どもが小さい時もお話代わりに法人税法の理論を聞かせていました。
書く
アウトプットをするには「書く練習をする」ということも欠かせません。
どうしても書くという行為は時間がかかるものです。
特に勉強する時間が限られている社会人にとっては、書いている時間がもったいないという方も多いかもしれません。
ただ、やはり「書く」ということは、自分のアタマの中を整理するためにとても重要なことなのです。
自分では覚えていると思っていることであっても、実際に紙に書きだしてみると、思っているよりも記憶が曖昧であることが良く分かります。
紙にアウトプットすることによって、曖昧であった記憶をしっかりと定着させることができるのです。
時間よりも習慣
暗記という作業は、時間をかけるよりも毎日続けることの方が大事です。
「さぁ、今日は一日暗記のための日にするぞ~」
と何時間もかけて暗記に費やすより、少しづつの時間でも構わないので、毎日継続して暗記のための時間を作ることのほうが効果が高いです。
スキマ時間の15分程度で構いませんので、毎日暗記をする習慣を身に付けましょう。
私の場合、通勤途中の車の中で15分、お昼休みに30分、仕事の移動時間でも30分、帰宅の車の中で15分という感じで暗記の時間を作っていました。
これで1日に1~2時間程度は暗記のための時間を作ることができます。
机の前に座れるときは計算問題や理論のアウトプットのための書く時間です。
暗記作業は机が無くてもどこでもできるので、スキマ時間を有効活用できる勉強です。
ただ、暗記という作業はとてもアタマが疲れるモノ。
短時間を繰り返し行う方が集中力が保てるので効果的かなぁと思います。
まとめ
この暗記偏重の試験傾向については賛否両論あるかもしれませんが、実際のところ「スラスラと書けるまで暗記した税法の内容については試験から数年経った今でも頭の中に残っている」というのが経験談です。
先ほどのアップした問題についても、相続税の試験を受けてから数年経っていますが
「あー、配偶者の規定が適用できるな」
「3年以内分割の規定があったな」
とか、何となくでもアタマの中に浮かんできます。
あながち丸暗記型の勉強と批判されますが、そんなに否定しなくてもいいのかなというのが持論です。

受験勉強はとても大変ですが、こういった受験で培ったインプット&アウトプット思考は実務の勉強でも大いに役に立ちます。
逆に言えば、丸暗記をするまで条文を読み込むなんてことは受験生時代にしかできないコト。
せっかく?ですので、イヤというほどアタマの中に条文を叩き込んでください(‘ω’)ノニャハ
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【編集後記】
受験生時代はあんなにツラくて大変だったのですが、今振り返ってみるとすごい濃い時間を過ごしていたなぁと思えるようになります。
まるでフルマラソンを完走した時に「もう走りたくない・・・」と思うのに、数日経つと「また走りたいなぁ」と思うような感覚です。
やはり何かを成し遂げるために努力をするというのは、自分の人生に大きな何かを残してくれるものですね。
【今日のトレーニング】
右足のヒザ裏に少し違和感があったのでトレーニングはお休みしました。
ちょっと気になります。
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