
経理に必要な3つのスキルを身につけよう!~正確性・検証性・効率性~
「初めて経理のお仕事をすることになりましたが、どんなことに気をつければよいのでしょうか?」
このような質問を受けることがあります。
経理のスペシャリストでもある税理士として、経理の仕事には3つのスキルが必要だと思っています。
経理の仕事に必要な3つのスキル
仕事のお金に関する業務全般のことを「経理業務」と呼びます。
事務の仕事の中でも一番ポピュラーなモノの一つですね。
会社の経理部に配属されるような方はもちろんですが、フリーランスや小さな会社では代表者自身がこなしていかないといけない業務でもあります。
この経理の業務を行う上で、ぜひ身につけて頂きたい能力は「正確力」「検証力」「効率力」の3つのスキルです。
「正確力」というスキル
経理はお金に関する業務ですので、「いかに正確な数字で処理できるか」というスキルは非常に重要です。
いくら営業力や商品力があっても、お金に関する業務がいい加減だとビジネスに悪影響が出てきます。
▼ 売上が上がっているはずなのに通帳の残高が減っている
▼ 帳簿上の現金の残高がどんどん増えてしまっているのはなぜ?
▼ 仕入先から支払いがないというクレームがきた
このようなケースの原因を調べていくと、経理業務がテキトーだったという原因が多いんですね。
正確性というと、メチャクチャ厳しいようなイメージもあるかもしれません。
ただ、求められている正確性というのは「現実に起きたことをありのままに記録する」ということです。
▼ 領収書を処理する際に日付、相手、金額、内容が正しく入力できているか
▼ 請求書を発行する際に、日付、相手、金額、内容が合っているかどうか
▼ 請求した売り上げがキチンと入金されているかどうか
後でまとめて処理したり、誰かに丸投げしてしまうと、正確な処理というのは難しくなっていきます。
こういった当たり前のことを正確に処理していくというスキルが大事なのです。
「検証力」というスキル
経理を行うために身に着けてほしいのは「検証力」というスキルです。
どんなに正確に処理をしていたとしても、人間が処理する以上は間違いというものは生じてしまいます。
ただ、その間違いの影響を最小限に抑えるためには。きちんとチェックできるようにしておくことが重要です。
検証力とは「誰が見てもチェック出来るようにしておく」というスキルです。
例えば、A社という業者さんに50,000円の支払いをして領収書をもらったとしますよね。
その領収書を会計ソフトに入力した後、ほかの領収書と一緒にビニール袋に入れてドサッと放置していたらどうでしょう。
あとで社長から「A社への支払の内容ってなんだっけ?」と聞かれたとき、ちゃんと答えられますか?
後でチェックをしようと思った時や内容を再確認できるようにしておくことは非常に重要なスキルです。
▼ 会計ソフトなどに入力するときに内容までキチンと処理しておく
▼ 領収書などの書類をチェックできるように整理をしておく
▼ 大きな支払などの請求書にはメモ書きをしたりして内容を把握できるようにしておく
このように経理業務がきちんとされていると、例えば税務署の調査が入った時なども
「この会社はきちんと整理されているから大丈夫だな」
というように良い印象をもたれてスムーズに進めることができると思います。
「効率力」というスキル
経理のお仕事は正確であることも大事ですし、チェックしやすいように整理しておくことも大事なのですが、だからと言って時間をかけ過ぎてはいけません。
なんだかんだ言って経理は間接部門。
どれだけ時間をかけても売上アップにはなかなか結び付かないものですからね。
ですので、「どうやったら効率的に正確かつチェックしやすいように処理できるか」という効率力スキルが必要になるのです。
効率力をアップするには、やはりパソコンやクラウドサービスなどを活用できるようになるのが一番。
▼ 売上のデータを直接システムから取り込めるようにする
▼ エクセルなどで計算を簡略化する
▼ インターネットバンキングなどで銀行に行かなくても入金をチェック
こういったデジタル化すること以外にも、アナログ的に効率化することもできます。
経理の業務は繰り返しで行うような作業も多いのが特徴。
ですから、あらかじめいつどのようなコトが起こるかも想定することができます。
「この時期はこういう処理が必要だから今のうちに準備しておこう」というように、過去の作業を記録しておくと効率化することができますよ。
まとめ
経理というと地味な仕事のように思えるかもしれませんが、実は奥が深い仕事でもあります。
ただ、事業主1人であったり小規模な会社の場合には、そこまで手が回らないというのも本音かもしれません。
そのような方向けに、最近は「経理代行」というサービスも増えてきています。
クラウドサービスを活用してバックオフィス業務を効率化すれば、本業にもプラスの効果が出せると思いますよ!
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